性暴力、性被害
公開日:2016/03/29
最終更新日:2024/12/09

この記事を監修したドクター
医療法人社団ウィミンズ・ウェルネス 女性ライフクリニック銀座・新宿 理事長対馬 ルリ子 先生
デートDV、セクシャルハラスメント、リベンジポルノなどの性暴力は決して許されるものではありません。“本当は優しい人だから”“嫌われたくないから”などの気持ちから我慢をしてご自身の心心身を壊すことのないよう、独りで抱え込まずに信頼できる人に相談しましょう。もし身近な仲間や家族からの被害であれば、警察、病院、児童相談所などに相談もできます。
性暴力
性暴力とは、性的な要素を含んだ行為を暴力や誘惑などで相手に強要することをいいます。たとえば乗り物の中やスーパーやコンビニなどでの痴漢、恋人間での性暴力(デートDV)、レイプ(他人・知人)、上級生などからのセクシャルハラスメント、性的ないじめ、エスカレーターや電車などでの盗撮、リベンジポルノ(裸の写真をインターネットなど公衆の場にさらす、脅しに使う)などがあります。
デートDV
恋愛関係はお互いに相手が好きで相手を思いやる気持ちが出発点になるはずです。にも関わらず、自分が安心したいために相手を束縛し、自分の都合に合わせて相手を行動させるような状況を、デートDV といいます。
加害者が被害者に対してジェンダー的行為(彼女は彼氏のいうことを聞くもんだ)、束縛行為、性行為、金銭的行為などを行うことです。一方的に要求を伝えても相手はいうことを聞いてはくれません。
なのでその行為を実行させるためにアイテム(暴力)が使われることになります。
・ 肉体的暴力(殴る、蹴るなど)
・ 精神的暴力(約束させる、脅す、泣いてお願いするなど)
・ 社会的暴力(孤立させる、自分がいないと何もできないように持ってゆく)
一般に被害者は加害者のことを怖く感じることがあります。このようなことから性的な強要も行われており、望まれない妊娠や性感染症(STD)などの被害が増えています。寂しいから、相手がとても優しい人だからという理由で相手から逃れられなくなってしまいます。
セクシャルハラスメント
セクシャルハラスメントとは、力を持った人がその立場を利用して、相手に性的な行為や行動を強要することです。
たとえば上級生や先生などから、断っても食事やデートにしつこく誘われる、からだに不必要に触られる、聞くにたえない性的な冗談を言われる、プリクラやいっしょの写真を無理やり撮らされる、あなたが断ったり抗議したりすると部活や学校で悪い立場に追いやられるなどです。これは相手が100%悪いのであなたに落ち度は何もありません。
リベンジポルノ
好きな相手には何でも許してしまう、相手が希望することはできることならかなえてあげたい、また信頼する相手だから大丈夫などの考えで、パートナーからの希望に合わせて自分の顔写真、全身写真、または裸の写真をスマートフォンやネットで送ることがあります。お互いが仲のいい間は問題がおきませんが、別れた場合、その報復として、それらの写真をインターネットなどで不特定多数に配布・公開して嫌がらせに使うことがあります。このことを「リベンジポルノ」といいます。
インターネットや撮影機能のあるスマートフォンなどが普及して、このようなトラブルが急増しています。いくら相手が好きだといっても、ネットを通じてパートナーに写真を送るということは一般の人たちにも配布される恐れがあることを知っておくことが大事です。
性被害を受けた皆さんへ
みなさんは何も悪いことはありません。
まず、誰か信頼できる人に相談してください。
警察・病院・児童相談所・婦人相談所・NPOへの相談や、必要な診察や手続きが同じ場所ですべてできるワンストップセンターを立ち上げている都道府県もあります。
あなたの命を守り、独りで抱え込まないことが何より大切です。
男女共同参画局ホームページ 性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター